日本理化学工業 美唄工場 ベンチマーキング
日本理化学工業 美唄工場 ベンチマーキング
法政大学教授坂本光司先生の著書
「日本でいちばん大切にしたい会社」の一番最初の紹介に出てくる
日本理化学工業です。
西川一仁工場長がご案内して下さいました。
会社の詳しい内容は上の本を読んで頂くとして
主にチョークなどを製造している会社で今、国内の30%近くのシェアだそうです。
特徴的なのは全社員中、工場内は実に73%が知的障害者の方を雇用しているそうです。
しかも、国などの公的援助は貰っていません。
本当にいろいろヒントになることを教わりました。
まず
自分が忘れないために書き留めておきたいと思います。
・ 人は物や金では動かない
・ お坊さんに大山会長が聞いた四つの幸せ
① 人に愛されること
② 人に褒められこと
③ 人の役に立つこと
④ 人から必要とされること
・ ドーパミン的、欲求を満たされる幸せに対して、
共感脳や人の役に立つというのはセロトニン的、充足感の幸せである。
・ 人のためにお役立ちしようとする行為は、必ずブーメランのようにして返ってくる
・ 業務の種類に人を充てるのではなく、あくまでも、その人の理解力に合わせた行程、
業務の仕方を工夫する、人の能力を諦めることは、執行部(経営幹部)の能力不足だ!
・ 成功している会社は、社員が元気でいきいき働いている。
・ 「彼はダメだ!」というのは自分の能力がダメだ!というのと同じ
・ 楽しい、嬉しいが社内にないのは社員さんと経営幹部とのミスマッチがおきている
・ 心から成長して欲しい人を月間MVP候補に選んだり、役割を与えたり、自主的に
行動できるように工夫している
・ 「太陽と北風」自分でやれるようになるまで、待ちの気持ちが必要
・ 知的障害者だからといって国の補助はいっさい貰っていない。
賃金70%カットだとすると、自分達の能力が70%だということ
・ 戦略と心構え 社員さん一人一人は素晴らしい、頼もしい、必要な戦力です。
・ 6S 運動の徹底 整理・整頓・清掃・清潔・しつけ+セーフティで人材育成してきた。
・ やさしいけど甘くはない! 日本一強く、やさしい会社づくり
・ 「工場長!明日もがんばるよ」という就業時の挨拶にびっくりして、
元気づけられる
などなど
本当にいろいろなことを教えて頂きました。
その後、実際の工場を見学させて頂きました。
皆さん本当に、きびきびと生き生きと働いていらっしゃいました。
目標の設定や不良率をいかに抑えるか、作業工程など本当に様々な工夫がしてありました。
この工場だけで1日15万本も製作しているそうです。一ヶ月で約400万本
(一直線にすると、北海道から沖縄までの長さなんだって~!?)
質疑応答の中で、
Q1:機械化された部分とのコラボで怪我がないか?
機械も安全性を考慮している、6Sの安全の意識がQC活動になっている
ただ、軽度の知的障害の方ほど、予想もつかない工夫して、怪我した事例があったそうです。
『自分流にやることで怪我』なんか私達の会社でもありそうな話しです。
基本が大事だということだと思います。
Q2:なんでわざわざこういう立地を選んだのですか?
そもそも、工場ありきではなく、美唄の方で、知的障害者が働ける工場を作って欲しいという要請があった。しかし、結果的にこの地域でホタテの貝殻処分に困っていることを発見し、
そこから環境に優しい、ダストレスチョークの発明に繋がっている。今では来るべくしてこの地に引き寄せられたと思っている。
少子化で学校そのものも少なく、チュークの需要そのものが減少している中で、
大学の研究所や多くの方から援助を頂いて、新製品の開発になったり、
企業として長年やっていっているのは、全て自分達が社会になんらかしらの貢献している
ことが自分達に返ってきているのだと話します。
実際に現場で見せて頂きましたので、より深く実感することができました。
本当にありがとうございます。
自社へ持ち帰り、一個でも二個でも実行していきます。
そして、朴訥とした中にも信念を感じる、西川工場長のお人柄に感激しました。
やっぱり顔は人生の履歴書だと思います。
この長い文章を最後まで読んで頂いた、読者?の皆様に深く感謝いたします。
ありがとうございました。(*_ _)人